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2021年7月11日 年間15主日

  • 執筆者の写真:  カトリック戸塚教会
    カトリック戸塚教会
  • 2021年7月11日
  • 読了時間: 4分

マルコ06:7-13 年間15主日


今日の福音は、イエス様が12人を呼び寄せて、二人ずつ組みにして遣わされるとき、おっしゃったことが描かれています。そしてイエス様がおっしゃったことは、「旅には杖一本のほか何も持たず、パンも、袋も、また帯の中に金も持たず、下着は二枚着てはならない」ということでした。私たちにはこのイエス様の言葉がとても厳しく聞こえます。そして何も持たないで実際に働くことができるだろうかとの思いもよぎります。それではどうしてイエス様はあえてこのように言われたのでしょうか。それはイエス様が弟子たちに身に着けていってほしいと思われたのは、持ち物ではなく、神への信頼なのだということです。自分の力に頼るのではなく、神様が計らってくださることへの信頼、そして働くのは自分たちではなく、自分たちを通して働いてくださる神様ご自身なのだ。そのことを弟子たちも体験を通して学びとってほしいということだと思います。


そして人々に伝えるのは神様に対する知識ではなく、自分たちが体験を通して学んだ神様ご自身の姿であるということです。何も持たないで宣教に出かけていくこと、神様への大きな信頼を持って出かけていくこと。ある家に受け入れてもられたら、そこにとどまって他の家へと移り歩くことをしない。それはより快適な場所、快い歓迎やもてなしを求めて渡り歩くことをしないということです。神様の真の心、計らい、御保護を実感するためには、そのような自分を快適に守る態度から離れ、ただただ神様を伝えていくことに集中していくそのような働きが必要なのだということです。


今日の福音の最後のところに、「12人は出かけて行って、悔い改めさせるために宣教した。そして、多くの悪霊を追い出し、油を塗って多くの病人をいやした。」とあります。これが実際に弟子たちがイエス様から遣わされて行ったことです。そしてここにイエス様から遣わされた12人の弟子たちの行う使命が表れています。


・悔い改めさせるために宣教すること

・多くの悪霊を追い出すこと

・そして油を塗って多くの病人をいやすこと


悔い改めとは心を神様に向け直し、神様につながって歩むことを意味します。そしてそれも一時的な生活の改めではなく、自分の生き方そのものを神様に向け直すことです。宣教することも、人々に神様の姿を示し、その神様に心を向け、神様と共に歩むように呼びかけることです。悪霊を追い出すとは、悪霊は私たち人間に神様を忘れさせ、神様とのつながりを切り離す働きをしますから、悪霊の働きに立ち向かって人々と神様とのつながり、きずなを強める働きをすることです。そして油を塗って多くの病人をいやすとは、やはり神様の望みは苦しんでいる人々に慈しみの心を示し、その人々が力づけられ、神様の道を歩むことを助けていく働きをすることです。これらの働きは、今も変わらずイエス様につながる私たちに求められているのだと思います。人々に神様を示し、その神様とつながって歩むようにうながし、そして苦しんでいる人々に慈しみの心を示していくこと。私たちもその働きに招かれています。


自分の日々の生活の体験を通して神様の存在と働きを感じ取っていくこと。これが必要になります。神様のお姿を目で見ることができなくても、自分が体験している毎日の出来事の中に神様の働きを見出していくこと。そのために毎日、神様に向かって自分のことを話していくこと。

神様の名である天の父よ、イエス様、聖霊と一日のうち何度もその名を繰り返し呼んでみること。それを実践していく中で素直になった自分の思いを神様に向かって伝えていくこと。その実践が私たちに何げない日々の出来事、体験の中に神様の存在と働きを見出す恵みをもたらします。私は自分でも、それを体験しています。どうか私たちが毎日神様に心を向けて日々の生活を歩むことを祈り求めたいです。それを通して神様との出会いを体験することができますように祈りたいです。

 
 
 

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